第二子妊娠が発覚し、心拍確認後に稽留流産していました。
妊娠を報告した方には、機会がある時に流産したことを伝えました。
そうすると、
実は私も流産したことがある
という方が何人かいました。
一般的には流産は喜ばしいことではないので、ひっそりと自分の中で整理している人がほとんどでしょう。
人には言えないし、聞けない、でも知りたい流産の現実やその後などについて、やっと気持ちが落ち着いた今だから話せる経験談を時系列でお伝えしようと思います。
個人差はあると思いますが、参考になれば、幸いです。
流産は突然に、、、
第二子妊娠が発覚し、妊娠8週目で心拍確認もできて、これで一安心といったところでした。
それよりもつわりが酷くて、早く安定期になってくれればいいのにとさえ考えていました。
それに、第一子妊娠期間中も特に問題がなく出産できたので、今回も問題なく妊娠を継続できると思って疑っていませんでした。
心拍確認後初めての妊婦検診が2週間後にあり、お腹の子供がどれくらい大きくなっているのかなとか、検診後はラーメン食べよとか呑気に考えていました。
病院に到着後、受付を終え待合室で待っていると、受付番号を呼ばれて診察室に入るように促されました。
そこにいたのは、初めてお会いする女性の先生でした。
その先生に「まずはエコーでお腹の中を確認しましょう」と言われたので、ベッドに横たわりエコー画面を呑気に眺めていました。
あれ?いないな。
「元気に動いてますね」とか「大きくなってますね」とかポジティブな言葉しか聞いたことがない私にとって、その聞きなれない言葉に何か胸騒ぎを感じたのを覚えています。
お腹からは見えないため膣の方から確認することになり、いつものように下着を脱ぎ内診台での診察が始まりました。
診察中、女性の先生では珍しく全く言葉を発しなかったため、初めはそういったスタイルの先生なのかなと思っていました。
しかし、妊婦もエコーを見ることできるように設置されたモニターを確認すると、その理由が分かりました。
第一子妊娠時には、胎児の心臓がピコピコ動いているエコー画面しか見たことがなかった私。
今回は、そのあるはずのピコピコが全く見られなかったのです。
「診察室でお話します」と言われ、心を落ち着かせて診察室へ。
心拍が確認できませんでした。サイズも2週間前で止まっています。
妊娠10週目のことでした。
頭が真っ白になり、先生が色々話してくれていましたが、全く頭に入ってこなかったです。
その時は、思考回路が停止、涙も一切出ませんでした。
診察を終え、流産後の流れを院長が説明してくれるとのことだったので、待合室とは別の部屋で待つように言われました。
家族に流産したことをラインで伝えようと、それを文字に起こすと、やっと何が自分に起きているのかが理解でき、涙があふれてきました。
20分くらい待っていると、やっと院長が説明のため来られました。
平静を装い、淡々と説明する先生の話を聞いていました。
- 今回の流産は、胎芽、胎児が育っていない、もしくは心拍が確認できなくなった稽留流産であること。
- 稽留流産は流産の中で一番多いこと。
- 流産後は、流産手術を行うか、自然排出を待つかのどちらかであること。
- 自然排出を待ってもいいが、多くの痛みと出血を伴う上に、いつ起こるか予想ができないし、妊娠に伴う組織が完全に排出されず結果流産手術を行う可能性もあること。
- そのため、当院では流産手術を進めていて、手術日は患者が決めていいこと。
- 手術をする前提で日帰り入院の流れや手術内容などの説明。
色々な情報が入ってきて、一気に現実に戻されました。
とりあえず、3日後に手術をすると言う方向で話を進め、手術のために血液検査が必要だったので、採血をしました。
会計の際、妊婦検診の助成券はもう使えないと言われ、数時間前までは助成券が使える妊婦だったのにと、また流産という現実を突きつけられた気がしました。
セカンドオピニオン

「嘘であってほしい」
そう何度も思いました。
姉から知り合いの知り合い(遠いな~)が第三子妊娠中の検診で流産と言われ、絶対違うと思いセカンドオピニオンを受けると心拍が確認できたという話を聞きました。
その話を聞いて、すがるように次の日に近所の産婦人科でセカンドオピニオンを受けました。
結果は、稽留流産で間違いないとのこと。
2人の産婦人科医が確認して稽留流産と診断したのだから、流産で間違いないのだと自分に言い聞かせました。
やはりここでも妊婦検診の助成券は使えなかったので、9,800円支払い自宅に帰りました。
流産したと頭では理解はしているものの、つわりがまだ続いていたので、まだ生きているのではないかと心のどこかで思っていました。
手術当日
どんな手術を受けたの?
今回私が受けた流産手術は、金属製の鉗子により子宮内の妊娠組織を全体的にかき出す方法、いわゆる掻爬法ではなく、子宮への負担が少ない手動真空吸引法(Manual Vacuum Aspiration:MVA)でした。
この掻爬法は手術による子宮内膜損傷が原因で次回妊娠への影響(癒着胎盤等)が懸念されている方法であるため、先生はこの手術は行わないとおっしゃっていました。

じゃあ、私が今回受けた手動真空吸引法ってどんな手術法なの?
手動真空吸引法とは、プラスチックの細く柔らかい管を子宮内へ挿入し、手動で吸引圧をかけて子宮内容を管に吸着させて摘出する方法です。
まずは院長による診察
事前に手術の説明が書いてある紙を頂いていたので、しっかりと読み、流産手術と麻酔についての同意書にも記入し、手術に向けて覚悟を決めました。
いよいよ手術当日です。
日帰り入院のため、朝9時には病院に到着するように言われており、9時になったと同時くらいに診察室に入るように言われました。
血液検査の結果は問題がなかったという報告を受け、院長による手術前最後の内診が行われました。
三度目の正直とはなりませんでした。
やはり心拍が確認できず、胎児も成長していないと診断され、あきらめの悪い私でも納得せざるを得ず、覚悟を決めて手術に挑みました。
内診台での診察が終わるや否や、そのまま手術前処置が行われました。
数時間かけて子宮頸管を拡張するために、子宮頸管拡張材であるラミナリア桿を留置しました。
ネットでは、このラミナリア桿挿入がめちゃくちゃ痛いと書いてあったので、正直ビビっていました。
しかし、内診の痛みと同じくらいで「少し痛いな」と言った感想で拍子抜けしました。
ラミナリア桿を入れるために子宮口を引っ張るから痛みがあるのだと先生はおっしゃっていました。
私が痛みに強いのか、先生の腕がいいのか分かりませんが、一個人の意見として参考にして頂ければと思います。
前処置が終わり、今から手術まで絶飲食と言われ、なぜか飲み物だけは飲めると思い込んでいたので、途端に喉が渇きだしたのを覚えています(笑)
手術まで2〜3時間あるから、コーヒーでも飲んでゆっくり過ごそうと考えていた自分の馬鹿さ加減に呆れました。
手術まで待機するための個室が用意され、そこで手術着に着替えるように言われました。
手術着に着替えた後は、手術のための点滴が開始されました。
私の腕の血管は見えづらいらしく、結構太い針を5回くらいは刺し直しされたと思います。
その時の刺し傷は、1週間くらい青あざになっていました。

素人なので分からないですが、実は担当した看護師が点滴ルート確保が苦手だったりするかもしれないですね(笑)

手術までの2〜3時間は、ベッドで仮眠を取ったり、予備校の授業の準備をしたりして過ごしました。
結構快適で、あっという間に手術の時間になりました。
いよいよ手術へ
昼の12時頃、手術のため手術室へ移動するように言われました。
手術台の上で横になり、先生と少し話ながら、静脈麻酔が注入されているのを見ていました。
看護師がカウントしてくれており、
「1、2、3、4、5、、、、」
それ以降はもう意識がありませんでした。
目が覚めると、先生に話しかけられ、無事に手術が終わったことを教えてもらいました。
さらに、子宮内容が残っていないか確認するエコーも終わったとのことでした。
手術後は出血があるかもしれないので、ナプキンと生理用のショーツを持参するように言われていたのですが、それもいつの間にかはいていました。
麻酔ってすごいなと思う反面、怖いものでもありますね。
だって全く記憶ないですもん。
手術は無事終了
個室へ戻り、時計を確認すると1時間ほど経過していました。
ほとんどの人が手術後1時間くらいは安静にして、そのあと問題なければ、普通に自宅に帰るとのことでした。
私も手術直後こそ麻酔の影響で足元がおぼつかない感じでしたが、1時間ほど仮眠をとると、いつも通りの体調に戻っていました。
流産手術は保険診療になるのですが、手術というだけあって、やっぱり高いですね。
32,130円を支払い、バスで自宅に帰りました。
バスの中で今日の出来事を思い返していると、涙が込み上げてきて、必死で髪の毛で隠した記憶があります。
手術後の生活
もらった飲み薬
手術後は
セフジニルカプセル100㎎:感染症を防ぐための抗生物質
メチルエルゴメトリン錠0.125㎎:子宮収縮剤
を毎食後に1錠(カプセル)ずつ7日間服用するように言われました。
子宮収縮剤を飲むと、多少痛みはありましたが、我慢できる程度でした。
痛みの感じ方は個人差があると思います。
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仕事はどうしたの?
手術の次の日から仕事に行きました。
その日(手術1日後)は問題なく仕事ができたのですが、その次の日(手術2日後)は異常な眠気と全身筋肉痛に襲われて仕事どころではなく大変でした。
それとお風呂で髪を洗おうとしたら、頭皮が異常に硬くなっていて、洗うとかなり痛かったのを覚えています。
体調不良になった日は、たまたま仕事が早く終わる日だったので、帰ってきてからずっと寝ていました。
子供の世話を夫に任せて、ゆっくりと休養できたため、次の日からは特に問題なく過ごすことができました。
無理をしたら、後々の体調不良につながりかねません。
手術の次の日くらいは仕事を休んでゆっくり過ごした方が良いかなと思います。
つわりはどうなった?
流産確認後も続いていたつわり。
流産手術後、つわりはどうなったのか?
結論から言うと、なくなりました。
でもスッパリなくなったわけではなく、徐々に元の体調に戻っていきました。
吐くことはなくなりましたが、胃がムカムカしたり、食事が美味しくとれない期間は1週間くらい続きました。
それが無くなるにつれて、徐々に食事を美味しく食べられるようになりました。
今じゃ、つわりの反動で好き放題食べまくっているので、立派なわがままボディが出来上がっています(笑)
次の妊娠に向けて、そろそろダイエットを始めないといけないですね。
悪露はいつまで続いた?
出産後だけじゃなく、流産手術後も悪露は出ます。
気になるのは、いつまで続いたかですよね?
私の場合は、手術後12日間ほど続きました。
その間は、真っ赤な鮮血が出ることもあれば、赤褐色のレバー状の塊が出ることもありました。
びっくりしたのが、人型の塊が出て、一瞬胎児?と思った程でした。
胎児は手術で摘出したので、いないのは分かっているのですが、化身として出てきてくれたのかもしれませんね。
量に関しては、生理1〜2日目くらいに多い時もあったし、生理終わり頃くらい少ない時もありました。
全く悪露が出ない日が何日か続き、悪露が終わったと思っていた矢先、また始まることもありました。
数日間は、ナプキンをしていた方が無難ですね。
結局、流産の原因は何だったのか?
手術が終わって目が覚めた時に、先生が瓶に入った採れたてホヤホヤの子宮内容を見せてくれました。
そこには、胎児らしきものは見当たらず、血の塊や赤褐色の液体が入っていました。
流産の原因を調べるため、この子宮内容を検査に出すとのことでした。
手術してから2週間後に、術後の経過確認のため受診するように言われ、その時に子宮内容の検査結果を教えて頂きました。
胎盤に問題はなかった、つまり母体に流産の原因はなかったという結果だったそうです。
流産の60~80%は、胎児の染色体異常が原因という報告もあるそうなので、今回は自然の摂理に従った避けることのできない流産だったのだと納得しました。
ここでもうひとつ気になっていることがあったので、聞いてみました。
それは息子の行動です。
息子は寝かしつけの際、必ずお腹の上で寝たがります。
これによりお腹に圧力がかかり、流産につながった可能性はあるのかどうかが気になっていました。
もしそれが原因だった場合、今後は気を付けなくてはならないなと思っていました。
答えは、NO!
お腹には脂肪がある上に、胎児の周りには羊水もあるから、それが流産の原因とは考えにくいとのことで、安堵することできました。
手術後の妊娠について
生理はいつ来たのか?
生理は手術をしてから約1ヵ月後に来ました。
手術後2週間の受診の時は、少しだけ子宮内容が残っているが、生理と一緒に排出されるでしょうと言われました。
そして、生理はまだ来ないかもしれないけど、今準備している状態にはなっているので、気長に待ってみて下さいとも言われました。
妊活はいつから開始したらいい?
妊活はいつから開始したらいいのかなんて、なかなか聞きづらい質問ですよね?
ネットでは、妊活は生理を3回見送ってからとか術後6ヵ月はあけてからとか、色々書かれています。
どれが正しいか分からないし、どれも正しいのかもしれません。
ただ、私が手術をした産婦人科の院長は、生理が1回来たら、妊活を始めてもいいと言っていました。
私のような30代後半以降で流産を経験した人は、いち早く次の妊娠を望んでいる方がほとんどだと思います。
どれを信じていいか分からず、年齢的に時間がない人には、
生理が1回来たら、妊活しても問題ないよ
とだけ言っておきましょう。
後はご自身の判断にお任せします。
それに、次の妊娠が流産から6ヵ月未満の場合は、流産・早産・低出生体重児のリスクが低いという研究結果もあるそうです。
そのため、流産手術後の経過が良好かつ妊娠を希望される方は、妊娠を控える必要はないのかなと思います。
私の周りで流産を乗り越えた人は4人ほどいますが、全員が流産後すぐに妊娠しています。
手術によって、子宮内がキレイになるため、妊娠しやすいそうです。
私もそれを希望に妊活を今後も頑張っていこうと思います。
供養について
水子供養

一つの区切りとして、家族で水子供養のため、紅葉で有名なあるお寺に行ってきました。
たった数週間とは言え、この世に生を受けたので、どんな形でも供養してあげたいと思っていました。
色々な供養の方法があると思いますが、私たち夫婦はお経により成仏してもらう方法を選びました。
電話で予約をして、供養の際、必要なものがあるか確認したところ、特に必要なものはないとのことでした。
ただ供養に来た方は、お菓子やお花のお供えものを持ってくる方がほとんどだと教えてくれました。
私たちはお花をお供え物として選び、持っていきました。

ネットでは、喪服を着ていくのがマナーと書いてあったのですが、私たち家族だけなのでそこまでしなくてもいいのかなと思い、普段着で行くことにしました。

数珠を忘れないように持っていきましょう。
持ってなかったので、急いで100均で買い揃えました。
供養は朝9時に始まり、御祈祷は30分くらいで終わりました。
料金は3,000円の普通祈祷、5,000円の特別祈祷、10,000円の特別大祈祷と三段階あり、5,000円の特別祈祷を選びました。
特別祈祷は、より丁寧な祈祷で、水塔婆(みずとうば)を授与してもらえます。
水塔婆とは、板塔婆(いたとうば)をさらに薄く、小さくした形状をしています。
だ・か・ら、その板塔婆が分からないんだって!という方もいると思います。
私もその一人でした(笑)
板塔婆はこれです👇

見たことはあるけど、名前は知らないって方、多いんじゃないでしょうか?
恥ずかしながら、この時、初めてこの板の名前を知りました。
3,000円の普通祈祷と5,000円の特別祈祷では、授与される水塔婆が全く違いました。
御祈祷の終わった水塔婆を水場に立てかけて帰るのですが、3,000円の方は本当にペラッペラで、こっちにしなくて良かったねと話した程でした。
10,000円払ったら、どれだけ立派な水塔婆をもらえるのかも興味がわきました(笑)
御祈祷が終わり、帰り際にお札を頂きました👇

「家の北側に貼って、定期的に思い出してあげて下さい」
そう言われ、早速家に帰り、あまり人目のつかない部屋の北側に貼って、手を合わせました。
母子手帳
母子手帳をどうするか問題。
捨てる人もいるかもしれないし、大切に保管している人もいるかもしれません。
私は大切に保管する派です!
水子供養の際に一緒に供養してもらおうかなとも考えましたが、手元になくなるのは嫌だと思いとどまりました。
私にとっては立派な第二子なので、今もエコー写真と一緒に大切に保管しています。
ただ、妊婦だけが使える歯科検診だけは無料で受けておけば良かったなと思っています。
ネットで検索すると同じ事を考えている人が多くて、笑ってしまいました。
中には、流産後も黙って使用したという強者もいました。
確かに、母子手帳を持っているので、妊娠してますか?なんて確認されることはないのです。
でも、さすがにそれは私の良心が許さなかったので、お金を払ってオーラルケアをしに歯医者に行ってきました。
当たり前ですね。
生命保険
もし何かの生命保険に加入しているなら、保証内容を確認し、入院給付金・手術給付金など請求することをオススメします。
私は2つの生命保険(日本生命と都道府県民共済)に加入していますが、両方から給付金が出ました。
なんとトータル155,000円!!
それぞれの生命保険で、医師の診断書が必要でした。
診断書は1枚6,600円だったので、2枚で13,200円でした。
手術代32,130円と合わせた合計45,330円を余裕でカバーしてくるだけの給付金が出たので、かなり助かりました。
流産手術後、保険請求してない方がいましたら、まだ間に合うかもしれません。
加入している生命保険会社に電話で確認してみて下さい。
私が入っている生命保険の詳しい内容については別の記事で紹介しています。
生命保険に関する記事はこちら👇 Coming Soon♪
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