
うずちゃん
油脂の変敗をまとめて紹介しています。
ゴロでサクッと覚えましょう!
空気中の酸素と接触した油脂の過酸化(自動酸化)は、食物の変質(色調変化、味低下、不快臭)の原因となるだけでなく、人体にとっても有害です。
また二重結合が多い(ヨウ素価が高い)不飽和脂肪酸ほど変敗しやすくなっています。
油脂の変質に関する試験法
油脂の変質に関する試験法には、
- 酸価
- ヨウ素価
- 過酸化物価
- チオバルビツール酸試験
- カルボニル価
があります。
酸価
【定義】
油脂1ℊを中和するのに必要なKOHのmg数
【検出対象】
遊離脂肪酸
【変敗に伴う値の変化】
増加
ヨウ素価
【定義】
油脂100gに吸収されるハロゲンの量をヨウ素のg数
【検出対象】
不飽和脂肪酸の二重結合
【変敗に伴う値の変化】
減少
過酸化物価
【定義】
規定の方法により測定したとき、油脂1kℊによってKIより遊離されるヨウ素のミリ等量数
【検出対象】
ヒドロペルオキシドなどの過酸化物、脂肪過酸化物の酸化力
【変敗に伴う値の変化】
一度増加した後、減少
チオバルビツール酸試験(TBA試験)
【定義】
油脂を規定の方法によりチオバルビツール酸と反応させ、生じる赤色色素を532nmで比色定量し、油脂1gから生成する赤色色素のµmol数
【検出対象】
マロンジアルデヒド及びアルケナール、アルカジエナールなどのアルデヒド類
【変敗に伴う値の変化】
増加
カルボニル価
【定義】
規定の方法により、2,4-ジニトロフェニルヒドラジンと反応させ、アルカリで呈色させ、油脂1ℊあたりの440nmにおける吸光度
【検出対象】
アルデヒド、ケトンなどのカルボニル化合物
【変敗に伴う値の変化】
増加
ゴロ
覚え方

- 三 → 酸価
- 個で → KOH
- 有利でも → 遊離脂肪酸
- 不 → 不飽和脂肪酸の二重結合
- 要! → ヨウ素(価)
- ひどいよ、→ ヒドロペルオキシド
- 貸さん → 過酸化物価
- かい! → KI
- 一応 → チオバルビツール酸(試験)
- マロンあるで、 → マロンジアルデヒド
- トロ×2 → 2,4-ジニトロフェニルヒドラジン
- 煮るか → カルボニル価

か(化・価)や試験値の直前をカタカナで表し、その文字の書き順の方向から増減を確認

うずちゃん
不明な点、間違い等ありましたら、コメントして頂けるとありがたいです。
すぐに改善させていただきます。
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コメント
過酸化物価の定義は試料油脂「1 ㎏」によるものではないでしょうか。
かつどんさん、ご指摘ありがとうございます。
変更いたしました。
以後、間違いがないよう気を付けてまいります。
今後とも当サイトをよろしくお願いいたします。