well-stirredモデルに関する薬物をまとめて紹介しています。
ゴロでサクッと覚えましょう!
臓器血管中の薬物は十分に混ぜ合わされており(well-stirred)、いずれの場所も均一な濃度を示すモデルのことをwell-stirredモデルと呼びます。
肝臓におけるクリアランスを考える際に汎用されています。
well-stirredモデルでは、薬物を肝抽出率(Eh)と血漿タンパク非結合率(fp)により分類します。
- Ehが大きい(Eh ≧ 0.7)
- 肝血流量依存性薬物
- Ehが小さい(Eh ≦ 0.3)
- 肝代謝能依存性薬物
- fpが小さい(fp ≦ 0.2)→ 血漿タンパク結合感受性
- fpが大きい(fp > 0.2)→ 血漿タンパク結合非感受性
- 肝代謝能依存性薬物
肝血流量依存性薬物
肝臓の代謝能力が非常に大きい、つまり肝固有クリアランスが非常に大きい薬物は、肝クリアランス(CLh)が肝血流量(Qh)にほぼ等しくなります。
CLh ≒ Qh
つまり、肝クリアランス(CLh)は、肝機能が多少変化してもあまり変化しないけど、肝血流量(Qh)が低下したら低下するということになります。
このような薬物を肝血流量依存性薬物といいます。
これらの薬物に対する肝臓の処理能力は非常に大きく、肝臓に流入する薬物のほぼ全てを処理できます。
肝代謝能依存性薬物
肝臓の代謝能力が小さい、つまり肝固有クリアランスが非常に小さい薬物は、代謝能(肝固有クリアランス)依存性薬物といいます。
この薬物の肝クリアランス(CLh)は、血漿タンパク非結合率(fp)と肝固有クリアランス(CLint)に依存しています。
CLh ≒ fp × CLint
さらにfpの変化により体内動態に影響を受けやすい薬物と受けにくい薬物に分類されます。
血漿タンパク結合感受性(fp ≦ 0.2)
血漿タンパクと親和性が高い薬物は、肝クリアランスが肝固有クリアランス(CLint)の変化により影響を受けやすくなります。
その上、血漿タンパク非結合率(fp)が変化したときにも体内動態が変化しやすくなります。
血漿タンパク結合非感受性(fp >0.2)
血漿タンパクと親和性が低い薬物は、血漿タンパク非結合率(fp)の変化が体内動態に大きな影響を及ぼしにくく、肝固有クリアランス(CLint)の変化により影響を受けやすくなります。
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