流動曲線(レオグラム)をまとめて紹介しています。
ゴロでサクッと覚えましょう!
流動曲線には、ニュートン流動と非ニュートン流動に分類されます。
ニュートン流動は理想的な流動であり、せん断応力(S)とせん断速度(D)は比例関係にあります。
多くの高分子溶液や軟膏剤などの S と D が比例しない流動を非ニュートン流動と呼びます。
ニュートン流動
ニュートン流動では、ニュートンの(粘性)法則に従う物質の流動のことを指します。
ニュートン流動は、原点を通る直線で、せん断応力(S)またはせん断速度(D)が変化しても、流動率(1/η)または粘度(η)は変化せず、一定になります。
温度が上昇すると、1/η(傾き)が増大し、η が低下するため、流動性が増加します。
非ニュートン流動
塑性(ビンガム)流動
塑性(ビンガム)流動は、降伏値(物質の流動がはじまるせん断応力の値)をもち、降伏値以上のせん断応力では、ニュートン流動と同様のグラフとなります。
せん断応力(S)またはせん断速度(D)が変化しても、流動率(1/η)または粘度(η)は変化せず、一定になります。
温度が上昇すると、1/η(傾き)が増大し、η が低下するため、流動性が増加します。
降伏値より大きな S では凝集粒子の網目構造が破壊されるため、流動が生じます。
準粘性流動
準粘性流動は、せん断応力(S)が増加すると、高分子が流動方向に整列するため、流動に対する抵抗性が低下します。
原点を通る上向きの曲線で、せん断応力(S)またはせん断速度(D)が増大すると、見かけの粘度(η)は低下し、接線の傾き(1/η)は増大します。
擬塑性流動
擬塑性流動は、降伏値をもち、降伏値より大きなせん断応力(S)では、準粘性流動と同じ流動曲線となります。
せん断応力またはせん断速度が増大すると、見かけの粘度(η)は低下し、接線の傾き(1/η)は増大します。
ダイラタント流動(ダイラタンシー)
ダイラタント流動は、せん断応力(S)が増加すると、粒子の配列状態が乱され、疎充填状態になります。
そのため、固体のかさが増大し、滑らかな流動を起こすのに必要な溶媒が不足し、強い流動抵抗が生じます。
ダイラタント流動は、原点を通る上に凸の曲線であり、せん断応力(S)またはせん断速度(D)が増大すると、見かけの粘度(η)は増大し、接線の傾き(1/η)は低下します。
不明な点、間違い等ありましたら、コメントして頂けるとありがたいです。
すぐに改善させていただきます。
薬剤師国家試験に合格したら
\メディカルマイスターで本を売ろう/
コメント